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骨転移、まだ続く癌との戦い [ガン闘病記]

 術後三ヶ月も経過し、さて九月から職場復帰しようと心構えと準備をしていた。
 しかし、八月のCT検査の結果で、背骨への骨転移がわかった。背中の鈍痛が、術後の痛みを過敏に感じているのかと言われもし、そうなのかと思っていたら、癌の骨転移が原因でした。
骨が溶けて脊髄まで到達すると下肢の麻痺や排尿障害が起こるとのことで、取り急ぎ、骨病変の進行をとめるため“ゾメタ”という薬を静脈点滴うけました。鎮痛剤もMSコンチン錠(10mg)からリリカカプセル(75mg)に呼吸器外科が切り替えようとしていたが、検査結果により、MSコンチン錠(10mg) プラス ロキソニン錠(60mg) それと胃を守るためのパリエット錠と、薬が増えてしまいました。
 九月の中旬から放射線治療を2週間続けることなり、職場復帰は当面お預けです。たしかに背中の鈍痛で、本当に仕事が出来るだろうかと自問自答していたので、状態からすれば当然かなと思う出来事です。ただし、心理的なガッカリ度は大きくて、先の不安感で夜はなかなか寝付けない。

 窓から見える、大好きな夏の青い空と白い入道雲が切ない。


栃木・壬生、バンダイ・ミュージアム [ガン闘病記]

癌になってから、離れて住む息子が孫と過ごす時間を意識して作ってくれる。
今年の夏は、天候があいにくになってしまい、栃木の壬生にあるバンダイ・ミュージアムという屋内施設の見学ということになった。あまり大きくない施設で、正直ぱっとしない感じでした。
古いオモチャが展示されているのだが、そのオモチャをみて自分の子供の頃を思い出してしまった。

 私は幼い頃は、関西に住んでいて、よく父に連れられ大阪に出たものだった。(後年、姻戚のおじがいて訪ねていたということがわかった)
百貨店に行ってオモチャ売り場のオモチャがよく記憶に残っている。
列車で大阪に出ていたこともあり、鉄製のレールを走るゼンマイ仕掛けの機関車を何度か買ってもらった記憶がある。この機関車は、バンダイ・ミュージアムでは見かけなかった。
 しかし、大変思い出深いオモチャを二つ見つけた。
P0.jpg一つは、ブリキ製だったが、たしか内臓電池で動き、障害物があると方向を変え自由に動き回るものだった。動きが面白くて、父に買ってもらった記憶がある。

 

 

 

 

P1.jpgもう一つは、ロボット。これは映画で見たものだったので興味があったが、(映画同様)動きが緩慢だったので、迷ったが、上記のジグザクに動く円盤にした記憶がある。
この映画が何だったのか、ずいぶん記憶もなかったのだが、2003年にスーパー・ハリウッド・シリーズでSF映画の古典『禁断の惑星』(1956年)というジャケットを見て購入し、映画を見て内容を思い出した。“イドの怪物”というどんなに知能が発達して高度な文明を誇ったとしても、発達の過程で持っている原始的な衝動欲求が消えることなく支配している。それがために、高度な宇宙人の文明が滅び、人間がそこに到達しようとしても、やはり“イドの怪物”によって殺人や破壊が繰り返されてしまう、という内容。

 

 

 


 

禁断の惑星 [DVD]

禁断の惑星 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD

出てくる問題のロボットは“ロビー”といって、『スター・ウォーズ』のR2D2にも影響を与えた、とDVDのジャケット紹介がされている。
 私には懐かしい時間だったが、息子は息子なりに、孫は孫なりに楽しめたろうか?


伊豆の温泉に入った [ガン闘病記]

P1080120_1.jpg 7月にしては最強の台風8号が関東直撃という7/10に、伊豆に保養を兼ねて家族で乗り込みました。
 やはり、旅館ではキャンセルも多かったらしく、梅雨の最中とはいえ空いてました。
さいわい雨に降られることもなく傘もささずに目的地へ。
 娘が、事前に親孝行と手術の快気祝いということを伝えていたせいか、旅館では心のこもったおもてなしを受けました。また、料理もおいしく、懐石コースで伊勢海老やアマダイの刺身やら、牛のステーキなど…、食の細っている食欲でしたが、有難いやらもったいないやらで一生懸命に食べて満腹。旅から戻ったら1キロ太ってました。これが維持されて、体力を早く戻したい。
 まだ9時でしたが、食後部屋に戻って横になったら、旅の疲れもあり、そのまま朝まで寝てしまいました。夜間も多少雨はあったかもしれませんが、暴風雨という感じは何もなかっようです。
 予想通り、翌日11日は台風一過の上天気。P1080122_1.jpg水平線にうっすら伊豆大島を確認することが出来ました。
朝に露天で一風呂浴びて、坂道を歩くと息切れしてしまうので、少し観光もしながら帰路へ。
いい旅を用意してくれた子供に感謝した一泊の旅でした。


ガンの宣告と読書(時間)などについて [ガン闘病記]

 ガンの宣告を受けたときは、昨年に家内の叔母が、やはり末期の肺がんで、発見から半年でなくなったため、もしかしたら自分も短命で、この蔵書の全部は読みきれないのか、と愕然とした気分になりました。読む時間があるとすればどの本を読むか? 根拠があって選ぶことの出来た本は結局なかった、と告白します。いや読むことより、自分なりに何か書き記すことが大切ではないか? また、クラシック音楽も改めて聴く時間がどれだけあるのか? モノとして持っていることとそこに向き合える自分の使える時間を深刻に考えました。天秤にかけるというよりもたどり着けず、引き離される感覚です。寓意絵画にみる書物とドクロ、「死を思え」という教訓そのままの感覚です。

 術前に肺の切除のため、肺活量が25%ほど落ちると言われていたことですが、実際には、手術をして1ヶ月たちますが、術前の肺活量からすると50%程度しか回復しておらず、酸欠気味。鎮痛剤の影響もあるのでしょうが、貧血症状のように頭がボーっとしてしまい、集中力が続かない。腹式呼吸で酸素の取り込みを増やすべきなのは判っているのですが、痛みのせいか肺だけの浅い呼吸になりがちなので、どうしてもハァハァしてしまう。気づいて深呼吸しても、既に体が酸欠になっているため、一度横になって軽い睡眠をとり、体の酸素消費量を押さえ、脳に酸素が回るようにしないと、ボーっとした状態を回復できない。
 仕事を休んでたっぷりと時間があるのに、活動の非効率は避けられないのが惜しい。
 まぁ、あせらずもっと生きている時間を素直に楽しみたいとも思います。
 娘が来週に伊豆の温泉を手配してくれて、湯治をかねて家族でゆっくり旅に出かけることを、楽しみしています。


気づいたら、肺腺がんでした。 [ガン闘病記]

 今年の3月の中旬あたりから、朝の歯磨き中、血痰が出るようになり、おかしいな、と感じていました。
といっても、食欲も普通で、多少息が切れるようになったかな?という程度で、異変らしいものは何も感じることはありませんでした。昨年7月に会社の健康診断で胸部エックス線も撮っていましたが、異常はなかった。ただし、これはあとづけ話ですが、私の場合、癌の出来た場所が、心臓から消化器臓器へと密集した血管があるゾーン(エックス線では白く映る)の裏側に病変があり、もしかすると昨年の健康診断にも写っていた可能性はあるが、場所が場所だけに専門家でも見落とす可能性がある(もっと違う場所なら小さいうちに発見できたかも、と言うことらしい)。むしろ、専門医からこの段階で「どうして(異変が)分かったのか?」質問を受ける状態でした。健康診断を受けているから大丈夫という考えは、要注意だと思いました。
 仕事の都合で、4月にはいってから市民病院を訪ね、CTスキャンを撮ったら、右肺に6センチほど大きな空洞が出来ていました。血液検査での腫瘍マーカーの値も、少し高い(5以下なら正常)程度で、ガンという断定も出来ず、結核の可能性もありということで、痰の検査しました。結果は、結核ではない、といことになり、市民病院ではこれ以上詳細な検査が出来ないので、大学病院を紹介するから、と病院を変えて検査を4月に受けました。
 4月下旬に肺の内視鏡検査をし、5月初ゴールデンウィーク明けに検査結果がでて、肺腺がん、という結果。呼吸器内科から呼吸器外科に変わり、確実には6月に入ったら手術が出来るが、5月中でどれだけ早められるか検討する、という話でした。
幸い5月20日に手術が可能ということで緊急入院しました。
 当初は肺腔鏡による施術で出来るということだったので、簡単な手術で10日もすれば退院も可能だろう、と気軽に考えていたのですが、手術の前日の担当医の説明で、患部である肺(右下葉)に加えリンパ節郭清(かくせい)(D2)の切除が必要という判断がありました。
結果、開胸手術で、あばら骨2本、リンパ節郭清のため、気管も一度切断して再結合という、大きな手術(全身麻酔で5時間)を受けることになりました。
 入院2週間ほどののち退院、組織の病理検査が済み、最終的にステージⅢA、という判定(7段階中の5)が6月中旬にでました。

 入院中、大きな病院でしたので、呼吸器外科だけの病棟でも、多くの患者さんがいらっしゃいました。また次から次に術前、術後の患者さんがいらっして、決して他人事ではないのだなー、と実感しました。また、癌だけではなく、他の人工透析や糖尿などの持病がある患者さんもいて、生活習慣ということも含め、健康をいろいろ考えさせられることが、多かったです。
私は、他への転移がないので、この後、抗がん剤治療をするかはこれから呼吸器内科医の診察を受けながらです。治療をするにしても、今は、術後の体力回復努めるという指示のもとで日々を過ごしています。食が細り体重も落ちて、3~4時間起きていると一度横になってリセットしなくてはならず、現在は、日常生活もつらい、というのがホンネです。

 闘病記なことも話題の一つとして書くようにしたいと思いますが、末期といわれるステージⅣの方のブログもあったりするので、あまり病気にとらわれ過ぎず、免疫力を高めるお気楽な話題に努めながらの闘病記にできたらいいなぁ、と思っています。


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